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「読んだ!」 漫画
2002年篇

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/「もっと大まかに生まれた女。」いのうえさきこ(ソフトバンク)★★★★☆/「湾岸ミッドナイト 25」楠みちはる(講談社)★★☆☆☆/「MOONLITE MILE 5」太田垣康男(小学館)★★★☆☆/「20世紀少年 11」浦沢直樹(小学館)★★★☆☆/「美味しんぼ 83」花咲アキラ(小学館)★★★☆☆/「百鬼夜行抄 10」今市子(朝日ソノラマ)★★★☆☆/「新世紀エヴァンゲリオン 8」貞本義行(角川書店)★★☆☆☆/「虹色ら〜めん 8」馬場民雄(秋田書店)☆☆☆☆/「築地魚河岸三代目 6」はしもとみつお(小学館)★★☆☆☆/「龍RON 32」村上もとか(小学館)★★★☆☆/「Dr.コトー診療所 8」山田貴敏(小学館)★★★☆☆/「陰陽師 11」岡野玲子(白泉社)★★☆☆☆/「刑務所の前 1」花輪和一(小学館)★★★☆☆/「低俗霊DAYDREAM 4」目黒三吉(角川書店)★★☆☆☆/「黒鷺死体宅配便 1・2」山崎峰水(角川書店)★★★☆☆/「機動戦士ガンダム 天空の学校」美樹本晴彦(角川書店)★★☆☆☆/「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 1・2・3」安彦良和(角川書店)★★☆☆☆/「酒のほそ道 12」ラズウェル細木(日本文芸社)★★★☆☆/「ジパング 8」かわぐちかいじ(講談社)★★☆☆☆/「取締役・島耕作 2」弘兼憲史(講談社)☆☆☆☆/「大使閣下の料理人 14」かわすみひろし(講談社)★★☆☆☆/「ペリカンロード 8」五十嵐浩一(少年画報社文庫)★★☆☆☆/「だめんずうぉ〜か〜 4」倉田真由美(扶桑社)★★★☆☆/「BECK 13」ハロルド作石(講談社)★★★☆☆/「軍鶏 17」たなか亜希夫(双葉社)★★★☆☆/「魔界都市ハンター 6」細馬信一(秋田文庫)★★★☆☆/「食キング 17」土山しげる(日本文芸社)★★☆☆☆/「代紋TAKE2 54」渡辺潤(講談社)★★★☆☆/「頭文字D 25」しげの秀一(講談社)★★☆☆☆/「HEAT 12」池上遼一(小学館)/「翔んだカップル21 4」柳沢きみを(双葉社)★★☆☆☆/「ギャラリーフェイク 26」細野不二彦(小学館)★★★☆☆/「いい電子 3」みずしな孝之(エンターブレイン)★★★☆☆/「退魔針・魔針胎動篇 3」斎藤岬(幻冬舎コミックス)★★☆☆☆/「ベムハンター・ソード 1」星之宣(講談社)★★★☆☆/「ブラックジャックによろしく 3」佐藤秀峰(講談社)★★★★☆/「バガボンド 15」井上雅彦(講談社)★★★☆☆/「からくりサーカス 25」藤田和日郎(小学館)★★★☆☆/「クッキングパパ 70」うえやまとち(講談社)★★☆☆☆/「BARレモンハート 18」古谷三敏(小学館)★★☆☆☆/「SF大将」とり・みき(ハヤカワ文庫)★★★☆☆/「ホロ酔い酒房 1」長尾朋壽(マンサンコミックス)★★☆☆☆/「ペリカンロード 7」五十嵐浩一(少年画報社文庫)★★☆☆☆/「狂四郎2030 14」徳弘正也(集英社)★★★☆☆/「ドロヘドロ 2」林田球(小学館)★★★☆☆/「ブレイク・エイジ オフィシャルガイドブック」STUDIOねむ&馬頭ちーめい(アスペクトコミックス)☆☆☆☆/「写真学生」長浜敏海(集英社)★★★☆☆/「紅 1」清水としみつ(少年画報社)★★☆☆☆/「スプーンマン 上」浅田寅ヲ(幻冬舎)★★★☆☆/「美味しんぼ 82」花咲アキラ(小学館)★★★☆☆/「銃夢LastOrder 3」木城ゆきと(集英社)★★★☆☆/「瞬のワイン 8完」志水三喜郎(集英社)★★☆☆☆/「GANTZ 7」奥浩哉(集英社)★★★☆☆/「仁義 33」立原あゆみ(秋田書店)★★★☆☆/「食キング 16」土山しげる(日本文芸社)★★☆☆☆/「ラスト・ブックマン」とり・みき(早川書房)★★☆☆☆/「餓狼伝 12」板垣恵介(講談社)★★★☆☆/「Dr.コトー診療所 7」山田貴敏(小学館)★★★☆☆/「湾岸ミッドナイト 24」楠みちはる(講談社)★★★★☆/「ALIVE」高橋ツトム(集英社)☆☆☆☆/「ペリカンロード 1・2・3・4・5・6」五十嵐浩一(少年画報社文庫)★★★☆☆/「MOONLIGHT MILE 4」太田垣康男(小学館)★★★★☆/「20世紀少年 10」浦沢直樹(小学館)★★★★☆/「多重人格探偵サイコ 8」田島昭宇(角川書店)★★★☆☆/「龍 31」村上もとか(小学館)★★☆☆☆/「レッドアイズ 2・3・4・5」神堂潤(講談社)★★☆☆☆/「ジパング 8」かわぐちかいじ(講談社)★★☆☆☆/「大使閣下の料理人 13」かわすみひろし(講談社)★★☆☆☆/「レッドアイズ 1」神堂潤(講談社)★★☆☆☆/「食キング 15」土山しげる(日本文芸社)☆☆☆☆/「ぶんかノ花園」唐沢なをき(ぶんか社)★★★☆☆/「翔んだカップル21 3」柳沢きみを(双葉社)★★★☆☆/「原子水母」唐沢なをき(ぶんか社)★★★☆☆/「鋼 14」神崎将臣(講談社)★★☆☆☆/「フラワーズ 1」奥瀬サキ(幻冬舎コミックス)★★☆☆☆/「BECK 12」ハロルド作石(講談社)★★☆☆☆/「からくりサーカス 24」藤田和日郎(小学館)★★☆☆☆/「ペリカンロードU 1」五十嵐浩一(少年画報社)★★★☆☆/「低俗霊DAYDREAM 3」目黒三吉・奥瀬サキ(角川書店)★★★☆☆/「軽井沢シンドロームSPROUT 1」たがみよしひさ(秋田書店)★★★★☆/「鋼 13」神崎将臣(講談社)★★☆☆☆/「実録企画モノ」卯月妙子(太田出版)★★★★☆/「気分はもう戦争2.1」藤原カムイ×矢作俊彦(角川書店)★★☆☆☆/「狂四郎2030 13」徳弘正也(集英社)★★☆☆☆/「空想科学エジソン 1」カサハラテツロー(幻冬舎コミックス)☆☆☆☆/「雨柳堂夢咄 9」波津彬子(朝日ソノラマ)/「net/~ 恋する既婚者たち」坂辺周一(リイド社)/「墜落日誌・ネットゲーム編」寺島令子(エンターブレイン)/「翔んだカップル21 2」柳沢きみお(双葉社)★★★★☆/「取締役・島耕作 1」弘兼憲史(講談社)★★☆☆☆/「修羅の刻 13裏」川原正敏(講談社)★★★☆☆/「クッキングパパ 69」うえやまとち(講談社)★★★☆☆/「軍鶏 16」たなか亜希夫(双葉社)★★★☆☆/「サトラレ 3」佐藤マコト(講談社)★★★★☆/「刑事一太郎 1」花菱スパーク(マンサンコミックス)★★☆☆☆/「ジョジョノ奇妙な冒険ストーンオーシャン 12」荒木飛呂彦(集英社)☆☆☆☆/「殺し屋イチ 1・2・3・4・5」山本英夫(小学館)★★★☆☆/「犬神 13」外薗昌也(講談社)☆☆☆☆☆/「食キング 14」土山しげる(日本文芸社)☆☆☆☆/「ベルセルク 23」三浦健太郎(白泉社)★★★☆☆/「新・票田のトラクター 五輪見参 3」前川つかさ(小学館)★★☆☆☆/「翔んだカップル21 1」柳沢きみを(双葉社)★★★☆☆/「創作者」堀口純男(集英社)★★☆☆☆/「20世紀少年 9」浦沢直樹(小学館)★★★☆☆/「HEAT 11」池上遼一(小学館)★★☆☆☆/「ブラックジャックによろしく 1・2」佐藤秀峰(講談社)★★★☆☆/「闇狩り師 2」木村周司(講談社)☆☆☆☆/「オールナイトライブ 6」鈴木みそ(エンターブレイン)★★☆☆☆/「S.O.S 1・2」細野不二彦(双葉社)★★☆☆☆/「ARMS 22」皆川亮二(小学館)★★★☆☆/「松田優作物語 6」高岩ヨシヒロ(秋田書店)★★★★☆/「仮面ライダーSPIRITS 3」村枝賢一(講談社)★★☆☆☆/「からくりサーカス 23」藤田和日郎(小学館)★★☆☆☆/「拳銃神 7」荻野真(集英社)☆☆☆☆/「修羅の刻 13」川原正敏(講談社)★★★☆☆/「酒のほそ道 11」ラズウェル細木(日本文芸社)★★★☆☆/「築地魚河岸三代目 5」はしもとみつお(小学館)★★☆☆☆/「おごってジャンケン隊 5」現代洋子(小学館)★★☆☆☆/「湾岸MIDNIGHT 23」楠みちはる(講談社)★★☆☆☆/「Dr.コトー診療所 6」山田貴敏(小学館)★★★☆☆/「頭文字D 23」しげの秀一(講談社)★★★☆☆/「ギャラリーフェイク 25」細野不二彦(小学館)★★★☆☆/「クッキングパパ 68」うえやまとち(講談社)★★☆☆☆/「民俗学者八雲樹 1」山口譲司(集英社)★★☆☆☆/「続・戦国自衛隊 6」田辺範雄(世界文化社)★★★☆☆/「北極警備隊」三宅乱丈(講談社)★★★☆☆/「ジパング 7」かわぐちかいじ(講談社)★★☆☆☆/「BECK 11」ハロルド作石(講談社)★★★☆☆/「GANTZ 6」奥浩哉(集英社)★★★☆☆/「中国いかがですか?」小田空(集英社)★★★★☆/「喰わせモン! 4」寺沢大介(講談社)★★☆☆☆/「代紋TAKE2 52」渡辺潤(講談社)★★☆☆☆/「ラーメン発見伝 6」河合単(小学館)★★★☆☆/「新ソムリエ〜瞬のワイン 7」志水三喜郎(集英社)★★☆☆☆/「勇午 18」赤名修(講談社)★★☆☆☆/「こんな生活」太田垣晴子(メディアファクトリー)★★☆☆☆/「これがわたしの電脳ライフ」太田垣晴子(メディアファクトリー)★★☆☆☆/「インドまで行ってきた」堀田あきお&かよ(小学館)★★★★☆/「からくりサーカス 22」藤田和日郎(小学館)★★★☆☆/「キカイダー02 5」MEIMU(角川書店)★★★☆☆/「おごってジャンケン隊 4」現代洋子(小学館)★★★☆☆/「RON龍 30」村上もとか(小学館)★★☆☆☆/「宗像教授伝奇考・特別編」星野之宣(潮出版社)★★★☆☆/「ジョジヨの奇妙な冒険・ストーンオーシャン 11」荒木飛呂彦(集英社)★★☆☆☆/「MOONLIGHT MILE 3」大田垣康男(小学館)★★★☆☆/「弥次喜多 in DEEP 7」しりあがり寿(アスペクトコミックス)★★★☆☆/「拳銃神 6」荻野真(集英社)★★★☆☆/「あずまんが大王 3」あずまきよひこ(メディアワークス)★★★☆☆/「バガボンド 13」井上雅彦(講談社)★★★☆☆/「軍鶏 15」たなか亜希夫(双葉社)★★★★☆/「あずまんが大王 2」あずまきよひこ(メディアワークス)★★★☆☆/「ARMS 21」皆川亮二(小学館)★★★☆☆/「サラリーマン金太郎 30(完結)」本宮ひろ志(集英社)★★☆☆☆/「幽玄漫玉日記 1」桜玉吉(アスペクトコミックス)★★☆☆☆/「JINGI仁義 32」立原あゆみ(秋田書店)★★☆☆☆/「あずまんが大王 1」あずまきよひこ(メディアワークス)★★★☆☆/「大合作」トニーたけざき他(講談社)★★☆☆☆/「いい電子 2」みずしな孝之(エンターブレイン)★★★★★/「いい電子 1」みずしな孝之(エンターブレイン)★★☆☆☆/「だめんずうぉ〜か〜 3」倉田真由美(扶桑社)★★★☆☆/「唐沢商会のマニア蔵」唐沢俊一・唐沢なをき(スタジオDNA)☆☆☆☆/「クーデタークラブ 6」松本光司(講談社)★★☆☆☆/「Dr.コトー診療所 5」山田貴敏(小学館)/★★★☆☆「餓狼伝 11」板垣恵介(講談社)★★☆☆☆/「クーデタークラブ 5」松本光司(講談社)★★☆☆☆/「大使閣下の料理人 12」かわすみひろし(講談社)★★☆☆☆/「大人のしくみ 4」鈴木みそ(エンターブレイン)★★★★☆/「美味しんぼ 81 イタリア対決!!」花咲アキラ (小学館)★★★☆☆/「ジパング 6」かわぐちかいじ(講談社)★★☆☆☆/「百鬼夜行抄 9」今市子(朝日ソノラマ)★★★★☆/「弥次喜多 in DEEP 6」しりあがり寿(アスペクトコミックス)★★★☆☆/「BECK 10」ハロルド作石(講談社)★★★☆☆/「GANTZ 5」奥浩哉(集英社)★★★☆☆/「瞬のワイン 6」志水喜郎(集英社)★★☆☆☆/「銃夢 LastOrder 2」木城ゆきと(集英社)★★☆☆☆/「修羅の刻 12」川原正敏(講談社)★★★☆☆/「サトラレ 2」佐藤マコト(講談社)★★★☆☆/「弥次喜多 in DEEP 4・5」しりあがり寿(アスペクトコミックス)★★★☆☆/「クーデタークラブ 2・3・4」松本光司(講談社)★★☆☆☆/「ドロヘドロ 1」林田球(小学館)★★★★☆/「クーデタークラブ 1」松本光司(講談社)★★☆☆☆/「湾岸ミッドナイト 22」楠みちはる(講談社)★★☆☆☆/「代紋TAKE2 51」渡辺潤(講談社)★★☆☆☆/「弥次喜多 in DEEP 3」しりあがり寿(アスペクトコミックス)★★★☆☆/「ジョジョの奇妙な冒険・ストーンオーシャン 10」荒木飛呂彦(集英社)☆☆☆/「狂四郎2030 12」徳弘正也(集英社)★★☆☆☆/「ギャラリーフェイク 24」細野不二彦(小学館)★★☆☆☆/「築地魚河岸三代目」はしもとみつお(小学館)★★☆☆☆/「監査役野崎修平 10」能田茂(集英社)★★☆☆☆/「クッキングパパ 67」うえやまとち(講談社)☆☆☆☆/「食キング 11」土山しげる(日本文芸社)☆☆☆☆/「部長・島耕作 12」弘兼憲史(講談社)★★☆☆☆/「プラネテス 2」幸村誠(講談社)★★★☆☆/「からくりサーカス 21」藤田和日郎(小学館)★★★☆☆/「ARMS 20」皆川亮二(小学館)★★☆☆☆/「サラリーマン金太郎 29」本宮ひろ志(集英社)★★★☆☆/「退魔針・魔針胎動篇 1」斎藤岬(幻冬社コミックス)☆☆☆☆/「最終兵器彼女 7」高橋しん(小学館)★★★★☆/「だめんずうぉ〜か〜 2」倉田真由美(扶桑社)★★★☆☆/「鋼 12」神崎将臣(講談社)★★☆☆☆/「拳銃神」荻野真(集英社)★★☆☆☆/


「もっと大まかに生まれた女。」 いのうえさきこ (ソフトバンク) ★★★★
 この前作「大まかに生まれた女。」は未読だが、気づいた時見かけた時に火ってかねば、ということで。題名はもちろんBORO「大阪で生まれた女」のパロディーなのだが、これは30代よりも前の年代には通用しないのでは?この人の本は、第1弾の「理由は聞くな。大人なら」を持っているのだが、だんだんと西原理恵子化していっているような気がするのは俺だけなのだろうか。笑える話、ツッコミ甲斐のある話が満載なのだが、書き下ろしの「花」と言う物語は、おかしくて後でほろっと来るような珠玉の短編である。一読の価値有り。

「百鬼夜行抄 10」 今市子 (朝日ソノラマ) ★★★☆☆
 待望のシリーズである。今回は前巻から登場した人物のエピソードがふくらまされて描かれている。しかも、それが”式神”を使役するシーンがあるのだから、もう堪らない。ホラーに類するエピソードは本当に怖いのだが、伏線がきちんと計算して貼られているので、つくりごとのようなわざとらしさがなく生々しく描かれていくのが見応えあるところである。どうか、妖怪の登場は安っぽくせずにこのまま進めていってほしいものである。

「刑務所の前」 花輪和一 (小学館) ★★★☆☆
 実録収監モノの傑作「刑務所の中」の続巻シリーズである。今回は、逮捕・収監の前の話ということで、ガンマニアの作者が手に入れた錆び付いた銃をリペアしようと奮戦しているところから始まる。しかもそれに刑務所の中での出来事と虚構の時代モノの話画工作してきて、何やらアヤシゲな物語展開となっている。非常にシュールな夢を見ているような、作者の宗教観が表されているような。今後の展開に期待したい。

「黒鷺死体宅配便」 山崎峰水 (角川書店) ★★★☆☆
 あの「木島日記」の原作者・大塚英志の原作で”死体”がテーマ、とくれば、これはもう期待するしかないだろう。果たして期待に違わず、死体、ゾンビ、民俗学と俺の趣味のツボをしっかりと押さえてくれている作品である。謎解きや猟奇殺人に関わる部分は「多重人格探偵サイコ」のテーマと被る部分も多いようではあるが。こんな特異なキャラクター群を創造するというのもたいした才能である。しかも、映像化しやすそうだし。ま、悪趣味すぎて映画化とかは無理だろうけど(^^;ただ、主人公の守護霊みたいなのが、「うしろの百太郎」そのまんまなのは、ちょっと興覚め。でも、現代の読者は知らないんだろうね。

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 1・2・3」 安彦良和 (角川書店) ★★☆☆☆
 確か「ガンダムエース」の創刊号で第1巻にあたる回は見た覚えがある。原作の焼き直しだな、こりゃ、と思っていたのだが、たまたまコンビニで目にした最新巻の中のホワイトベースりデザインが良かったので買ってみたら、確かに随所に新解釈があり、ちょっと目新しい感じが。これならば、粗筋を知っていても楽しめるかもしれない。なにより、キャラクターデザインのままにアニメの作画をするのは無理なので、安彦キャラが原画そのままで書き込まれているのを見るのは楽しい。あとは、モビルスーツのギミックがどこまで緻密に書き込まれていくかが、個人的には楽しみなところ。

「ペリカンロード 8」 五十嵐浩一 (少年画報社文庫) ★★☆☆☆
 いよいよ最終巻である。以前も書いたが、までは懐かしさの先に立つ作品だった。これとたがみよしひさ「軽井沢シンドローム」は特にそうである。暴走族モノなどは特にそうだが、”抗争”だとか”バトル”だとか、盛り上がりのある回はいいのだが、この作品の場合のような、後日談が単なる日常生活の描写に終わってしまうのは、どうも今ひとつという感じ。一番の盛り上がりの場面ですっぱり終わらせてしまった方がよかったのではないだろうか。

「SF大将」 とり・みき (ハヤカワ文庫) ★★★☆☆
 今時SFが商売になるのか?という話は置いといて。星雲賞コミック部門受賞作である本作、古今のSF作品をモチーフにしたギャグ短編漫画集である。巻末に解題としてネタ元のSF作品のあらすじが紹介されているのが親切だが、これはやはり元の作品を読んでいないと楽しみも半減以下、というものだろう。果たしてどれくらいの人がついてこれるのか、という感じである。現在活躍中の”SF”作家、といってもぱっと頭に浮かんでこないのだが。漫画にせよ小説にせよ、ジュブナイル系とアニメ系が全盛で、骨太な”SF”にしついぞお目にかかれない。一時期サイバーパンクなんてものが流行ったものだが、たまには、ハード系ガチガチの作家が評判になったりしないものか。

「ドロヘドロ 2」 林田球 (小学館) ★★★☆☆
 待望の第2巻である。今回秀逸なネーミングだと思ったのが「リビングデッド・デイ」で、これは魔法被害者たちの死体が一年に一度墓場から甦って人を襲うという、実に「ファンタジーな(作中人物の言葉)」行事。それを駆除するものに数に応じて景品が。というのがまたいい。言葉の響きはさだまさしの「聖野菜祭(セント・ベジタブル・デイ)」みたいだし(笑)。魔法の横行する世界でありながら、肉弾戦で血飛沫のとぶ様も、また良し。

「写真学生」 長浜敏海 (集英社) ★★★☆☆
 写真と漫画で構成されている、カメラを学ぶ若者の青春記。写真少年ではなくて学生、というあたりが、その中途半端さをよくあらわしていていい。原作になった小説も出ているそうだが、どんな感じなのだろうか。かんべむさし「むさしキャンパス記」を読んだ時もそうだったが、自分の学生時代のことはいつか書き残しておきたいものだ。就職してからのことはどうでもいいけど(^^;

「ペリカンロード 1・2・3・4・5・6」 五十嵐浩一 (少年画報社文庫) ★★★☆☆
 思い出が先立ち、ほうぼう探し回ってようやく入手した文庫版。刊行当初のものは捨ててしまったのか、見あたらなくて。文庫版が手に入るようになったのは便利なことである。「ペリカンロード U」を読んで、どうしても読み返したくなったのである。もう20年前の作品。あの頃はバイクに載っていたから、リアルタイムで読んでいたような気も。実際に自分の身の回りを走っているバイクが作中に登場するのは、何ともうれしい気がしたものである。今読み返しても、この青春っぽい青臭いエピソードにはどうしてもついていけないのではあるが(^^;、それ以外の部分には以外にも共鳴してしまうものがあるのである。まあ、俺はオフロード指向だから、スピードとかスリルとかとは無縁なんだが。ああ、久しぶりにバイクに乗ってみたくなってしまったなあ…(遠い目)。

「MOONLIGHT MILE 4」 太田垣康男 (小学館) ★★★★
 待望の新刊。映画「エイリアン」の一作目を初めて観た時も思ったものだが、こういう”現実味のある”宇宙モノは大好きである。やはり宇宙空間にも汗が飛び散っているはずであるし、予想外のトラブルだってごろごろしているはずだし。今回の物語を見ていると、映画「アポロ13」「スペース・カウボーイ」を思いだした。それにしても、こんな洒落た台詞まわしやハードSFの考証はどうしているのだろうか?ところどころ浪花節が入ってはいるが(^^;、良質な海外SFを呼んでいるような感じである。ちょっと感動した。

「多重人格探偵サイコ 8」 田島昭宇 (角川書店) ★★★☆☆
 これまでの登場人物にひと区切りつけて、新展開していく。グロさもアップしているのだが、不思議と汚らしさを感じさせないのは繊細なタッチのせいか。多重人格とか人格転移とか、理論上はわかるが実現しそうにはない技術がペースになっているのだが、違和感を感じさせないのも不思議。カルトな知識の断片が組み立てられて体系づけられていくのが心地よい。これは原作者・大塚英志の大手柄か。

「ぶんかノ花園」 唐沢なをき (ぶんか社) ★★★☆☆
 「原子水母2」と銘打っている、第2弾。パロディやパスティーシュ(文体パロディ)としてはこちらの方がより洗練されている。特に、萩尾望都「11人いる!」や落語「権兵衛狸」夏目漱石「夢十夜」のそれは、実に上手い!現在週刊アスキー上でも似たような傾向の漫画を連載しているが、特に下地を知っている人間にとっては楽しめるものばかりだ。いかんせん、下品なネタばかりなのだが…(^^;

「ペリカンロードU 1」 五十嵐浩一 (少年画報社) ★★★☆☆
 「軽井沢シンドロームSPROUT」のところでも書いたが、これも懐かしい漫画の続編である。ちょうどオートバイを走らせていた時期と重なるのだろうか、身近な所にいた連中はみんな呼んでいたような気がする。画はそれほど巧いとも思わないのだが、やはり自分の知っているモノがマンガの中に描かれているというのは特別な感慨のあるものだ。俺の乗っていたHONDA XL123Rは一度も登場することはなかったのだが(^^;しかし20年もたつのだ。もうバイクには戻れないなあ。

「軽井沢シンドロームSPROUT 1」 たがみよしひさ (秋田書店) ★★★★
 ただただ懐かしさが先に立って評価が甘くなってしまったかも知れない。なにせ、あれから20年!である。「翔んだカップル21」の項でも書いたが、話は次世代に語り継がれるというのが、この頃の漫画の流行なのか?「ドラゴンボール」がその先鞭をつけたのかも知れないが。20年前のあのキャラクター達はその面影を全然残していない。「枯れた」感じがするのは、作者のねらいか?それにしても、相変わらず”間”と”つなぎ”がいい。”たがみ節”健在、である。

「実録企画モノ」 卯月妙子 (太田出版) ★★★★
 書店でみかけたもののさの場で購入する気になれずにいて、後から思いだしていろいろな書店を探したが見つからなかった。結局インターネットを通じて購入。カルトAV女優の日常を綴った物語である。AV関係の描写についてはヘンなイヤラシサはなく、これはこれで大変なお仕事なんだ、というのが伝わってくる。夫の自殺に関わる話があるのだが、肉親の予告された自殺を見つめる視点が、昔はよくわからなかったのが、この漫画の中であっさり描かれているのを見ていると何だかその”あっさり”さがわかるような気がしてくるから不思議である。それにしても,絵(ちょっと高野文子似)・文章ともに面白い。まさにマルチタレントというべきか。こういう才気溢れる人、というか特殊な雰囲気をもった人とはぜひお近づきになりたいものである(^^;

「墜落日誌 ネットゲーム編」 寺島令子 (エンターブレイン) ★★★☆☆
 今回はネットゲーム編ということなので、ひさびさに買ってみた。ウルティマ・オンライン関係の話題を期待していたのだが、どちらかと言えば比重はエバー・クエストの方が高くなっていく。どちらにせよ、マンガならではの表現でネットゲームの楽しさを伝えることができている。これだけ感情移入を表現できるのもマンガならではか。ウルティマは中断して久しい(ちょうど1年前)が、久々にやってみたくなった。

「ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン 12」 荒木飛呂彦 (集英社) ☆☆☆☆
 物語は膠着状態であり、作品としての個人的評価はどうしても低いものになってしまうのだが、実に複雑な思いで読み進めている。デッサンは前世紀のヨーロッパの羊皮紙に描かれたものみたいだし、パンキッシュ具合はすでにレトロなものになってしまっているのだが。ミステリー作家の作法として、トリックを先に考えついてそれを生かすための状況を設定するか、密室等の状況が先にあってそれを打破するためのトリックを考えるか、というのがあるそうなのだが、この作品ではどのようにしてその着想を得たのか、非常に興味が湧く。このシリーズの主人公は、まさに突破不可能な生死を賭けた状況に陥るのだが、いつもそれを、至極納得させられてしまう条件下でクリアしていくのである。絵や文によるレトリックとは別に、まさに”予定調和”とでもいうべく物語は進行していくのである。このへんの着想、作者はいかにして得ているのだろうか?

「殺し屋イチ 1・2・3・4・5」 山本英夫 (小学館) ★★★☆☆
 すでに完結までを読んでしまっている作品なのだが、急にどうしても読みたくなってしまった。前半部分は友人にあげてしまっていたので、あらためて購入した次第。読めば読むほど奥の深い物語である。この”生理的に気持ち悪い描写”が何とも言えない。苦痛系SMの心理描写とか、肉体破壊の絵による描写とか、怖いモノ見たさが原点にあるのかも知れないが。残酷シーンだけをながめてみれば単なる猟奇殺人と変わりないのだが、そこに至るまでの倒錯した心理を作者がどのようにして体得゜したのか、が謎である。これはやはり一度は読むべき作品である。

「翔んだカップル21 1」 柳沢きみを (双葉社) ★★★☆☆
 懐かしさが先に立って、ついつい買ってしまった作品。高校生の頃、自分と同世代の主人公にかなり感情移入して読んだ漫画の続々篇にあたる。当時の主人公たちの子供達が、また同じように巡り会う、という展開になるようだ。オビに「恋のDNAは嘘をつかない!?」とあるのだが、確かに優柔不断なDNAがそのまま遺伝されて物語りが展開されていく予感がして、これはこれで面白いかも(^^;。これを読み進む前に、「続・翔んだカップル」「新・翔んだカップル」をぜひ読んでおかめば。

「ARMS 22」 皆川亮二 (小学館) ★★★☆☆
 堂々の完結。個人的には、”バンダースナッチ篇”に入らずに完結していた方がすっきりしていたようにも思えるのだが。アニメ版の放映開始ということがあって連載延長になったのかな、とか思った。前作の「スプリガン」がヒジョーに自分好みだったので、この「ARMS」の冒頭にはちょっとがっかりした覚えがある。特に、外宇宙から飛来した珪素生命体との融合、というコンセプトには。ただ、終局的にはその”45億年の孤独”というのは実に深遠なテーマでヨカッタりもするのだが。本巻ラストに向けては、後日談として登場人物たちの成長した姿が描かれているが、これが実にさわやかで後味がいい。次回作は、まったく趣を変えた作品を期待したい。

「松田優作物語 6」 高岩ヨシヒロ (秋田書店) ★★★★
 もっと長く続くものだとばかり思っていたのだが、本第6巻で完結である。テレビCMをはじめとした松田優作ブームの中で、この作品は秀逸な画でとても親しみやすいものになったと思う。評伝は故人を美化しがちなものだが、この作品にも若干ではあるがその傾向が伺える。もっと生への執着と性の部分を描ければ、とも思うのだが。それにしても、松田優作、である。この作品の中で語られる撮影の裏話を差し引いても、その役者としての完成ぶりにはほとほと感心させられる。日本”映画”の役者として、彼を越えられる役者は現れるのだろうか?中堅から若手にかけて、多かれ少なかれ松田優作の影響を伺わせる役者はいるが、松田優作を知らない世代には目新しく映るのだろうな。

「中国いかがですか?」 小田空 (集英社) ★★★★ TOP
 同作者による「目のうろこ〜尻くらい観音ユーラシアひとり旅〜」に続く、アジア紀行もの第2弾。前作は途中エッセイをはさんでいたが、今回は全て漫画、である。中国は一度だけ旅行したことがあるが、現地の様子、生活習慣や風俗が詳細に語られていて面白い。作者の小田空は語学に堪能なようで、今回は中国での日本語教師まで務めているが、筆談ならばともかく、聞く・話すができるということは、驚嘆である(笑)。国情も大きく変化しつつある中国、ぜひもう一度は訪ねてみたいとは思っているのだが。

「インドまで行ってきた」 堀田あきお&かよ (小学館) ★★★★ TOP
 同作者の「アジアのディープな歩き方」が書店に平積みになっていたのだが、新刊が出たからだったのか。今回は、前作の主人公がインド国内を旅する設定とにっているが、前作同様、旅先で出会った人々との心の交流も描かれ、思わず旅にでてしまいたくなるような出来である。いや、きっと行かないのだが…(^^;

「宗像教授伝奇考・特別編」 星野之宣 (潮出版社) ★★★☆☆ TOP
 書き下ろしをはじめ本編漫画にはさほど心は動かされず。本書で何が凄いかというと、そのアプローチの仕方に影響を受けたと作者の語っている諸星大二郎との対談にかなりのページが割かれているのである。内容をよく読めば判るが、アプローチの仕方、伝奇というとらえ方こそ似てはいるものの、この二人の作品への織り込み方はまるで違ったものであり、作風(作画ではない)にもそれがよく表れている。この対談を読むためだけでも、本書に買うだけの価値はあった。

「弥次喜多 in DEEP 7」 しりあがり寿 (アスペクトコミックス) ★★★☆☆ TOP
 前巻で「ナンダカ盛り下がっちゃったなー」とか思っていたら、こに来てまた盛り上がり始めている、俺的には。主人公不在のまま話が進んでいくという「勇午」的な展開になってきたと思ったら、以前登場していたキャラがまた出てきて、話がまたふくらみ始めたのだ。カルトな感じがとても良い本巻、単行本の表紙の装丁も、淡い雰囲気でなんだかいい感じ。

「軍鶏 15」 たなか亜希夫 (双葉社) ★★★★ TOP
 挫折して不良になった少年の暴れぷりを描いていたこの作品、目的を失った主人公が次に求めた「強さ」とは…って感じで、なんか連載の引き延ばしのために展開したような中国への進出談だったのだが、結構面白くなりつつある。いや、結構、というよりもかなり面白い。中国憲法の奥義である”勁”の修得についてのエピソードである。「発勁」のシーンがこんなにビジュウルに、というか現実的な手法で描かれたのは「拳児」以来ではなかったか。拳法の修行シーンは、ジャッキー・チェンの映画の1シーンみたいだし(笑)。

「いい電子 2」 みずしな孝之 (エンターブレイン) ★★★★★ TOP
 これは5ツ星でしょ、やっぱり。週刊ファミコン通信に連載中の漫画である。何度か呼んだだけでもうメロメロ(死語)になってしまい1巻を買ったのだが、残念ながらツボには今ひとつだった。1ページものだったし、4コマとかダメなんで、俺。2巻は堂々の増ページで、それだけに構成のセスが難しいところなんだろうけど、もう抜群のセンスである。ギャグが特に。ニヤニヤしながら読み進めてしまった。俺はゲームはそれほどこなしてはいないが、この一見ゲームをテーマにしてはいるが間の可笑しさを表現した作品にはうならされるものがある。今後にも期待大。ただし、別の作品は読むつもりないんだけど(^^;

「クーデタークラブ 6」 松本光司 (講談社) ★★☆☆☆ TOP
 期待に反して尻つぼみな終わり方。予想通りに内ゲバの殺し合いに収束していったのだが、そこに至るまでの心理や状況の書き込みが一切なく、なんだか原因不明の伝染病でもあるかのような急展開だった。どこに焦点があったのかもわからないような、ボンヤリとした印象。一巻一巻はそれぞれになにやら面白みがあつたので結構期待はしていたのだが、作品全体としては何か統一感を欠くような仕上がりになってしまった。これ、ノベライズして純文学にでもなれば結構面白いのかも知れないけれど。

「大人のしくみ 4」 鈴木みそ (エンターブレイン) ★★★★ TOP
 鈴木みその「大人のしくみ」シリーズ最新刊にし最終巻。「あんたっちゃぶる」で活字量と情報量の詰め込みの多さに驚異したものだったが、その後も斬新なアイディアにはずいぶんと楽しませてもらったものである。ゲーム業界とその周辺にスポットを当てたものが多かったが、ゲームとはずいぶん離れていた身としても、読んで見て楽しめる数少ない作品だっただけにちょっと残念。寄生虫やゲテモノ喰いなど、個人的な嗜好としても楽しみにしていたものだったのだが。

「百鬼夜行抄 9」 今市子 (朝日ソノラマ) ★★★★ TOP
 待望の新作、である。連作ものというのは、一冊で何回も楽しめるから好きだ。今回は人の心の機微を描いた話が多く、謎解きの部分にはそれほどこだわってはいなかったような気もする。それにしても、最後の最後での帳尻合わせの部分が凄い。整合性というか、パラドックスというか。画風にしろ時代を感じさせる部分は少ないので、ずっと読み継がれていく作品になるのかも知れない。欲を言えば、たまにはもっとたくさんの強大な妖怪を登場させてくれることを望む。

「弥次喜多 in DEEP 6」 しりあがり寿 (アスペクトコミックス) ★★★☆☆ TOP
 なんだか怖い夢を見ているような展開である。夢枕獏の小説を読んでいるよう。予定調和の部分は「新世紀エヴァンゲリオン」みたいだし(^^;「愛」とは!?ってなテーマの展開のさせ方は、俺の大好きなA・ロメロの元祖ゾンビものの最終作「死霊のえじき」で描かれていた(と俺は勝手に思いこんでいる(^^;)ものに近いみものがあるし。この作品、手塚治虫文化賞を受賞したらしいが、審査員もきっと戸惑ったことだろう。ただ、”文学の香り”というか”匂い”がするところではみんな一致したのだろうが。今回はギャグが少なくて、ちょっと残念だったけど。

「サトラレ 2」 佐藤マコト (講談社) ★★★☆☆ TOP
 1巻に続き、表紙で失敗しているのでは…?(^^;人間同士、お互いの感じ方、考え方のすれ違いのジレンマみたいなものがとてもよく表現されている。1巻のようにホロリとさせられる話こそないものの、サトラレの”孤独”を描いた一作は、考えてみれば結構凄まじいものがあるのかも知れない。映画は結局観ていないのだが、機会があればDVDで観てみるつもり。

「弥次喜多 in DEEP 4・5」 しりあがり寿 (アスペクトコミックス) ★★★☆☆ TOP
 3巻の決着がつき、これはやはり予想通りのオチだったわけだが、予定調和的な安心感をおぼえられるものだった。なんだか、夏目漱石「夢十夜」みたいな。「蓮と石段」という挿話では、オカマの熊という神撫がホトケ様になる話なのたが、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」のような、ジーンとくる話もあったりして。4巻最終話から5巻にかけて、「オソレの湖」という恐山をモチーフにしたようなあの世めぐりの話が始まるのだが、これが水木しげる「合羽の三平」か芥川龍之介「河童」みたいな感じ。ギャグのセンスの光る連作となっており、この結末がどのように描かれるのかも楽しみ。

「ドロヘドロ 1」 林田球 (小学館) ★★★★ TOP
 この作者による「魔眼」という本を、以前間違えて(^^;買ったことがあるのだが、それと同じくSFで言うパラレルワールドもの、と言っていいのだろうか。魔法の存在する世界。と言っても、ファンタジー系ではなく戦闘系なのだが。主人公の東部だけ魔法で変化させられたという設定は栗本薫「グイン・サーガ」だし、美女と野獣のコンバット・コンビというのは士郎正宗「アップル・シード」だ。登場人物の中で魅力的なのは、主人公の敵にまわることになる男で、スーツをビシっときめているのに顔には異様なマスクをかぶり、素手で人を殺す…。という設定で思い出したのは、クライブ・バーカーが原作を書き監督も務めた映画「ミディアン〜死霊の住む街〜」。あのデヴィッド・クローネンバーグ監督が扮していた精神科医で殺人狂という登場人物の設定と似ているのだが、これが実にかっこいい!「ドロヘドロ」というこの題名でかなり損をしているような気もするのだが(^^;、ちょっと今後の展開が楽しみ。手に取ればわかるが、装丁がまた凝っている。

「クーデタークラブ 1」 松本光司 (講談社) ★★☆☆☆ TOP
 現時点での最新巻が第6巻。店頭で見たそのオビに惹かれて1巻目を買ってみた。中途半端な優等生に実は女装の趣味があって…という始まり方なのだが、ちょっとエッチ系のお話、という印象以外の何物でもない。この後、巻を重ねるにしたがって、陰惨な内容に変わっていくらしいのだが。現段階では、この後をケイゾクして読むかどうか迷っているところ。三田誠広「漂流記1972」みたいな内ゲバ、粛正の話になるらしいのだが。それにしても、「革命」。もうすでに死語に近い言葉ではある。

「弥次喜多 in DEEP 3」 しりあがり寿 (アスペクトコミックス) ★★★☆☆ TOP
 シュールである。画風こそ下手ウマ系であるが、まるで悪夢の中にでもいるような、妙なトリップ感を感じさせる漫画。ギャグのセンスで読ませる作品かと思いきや、不条理の世界へと引き込まれていってしまう。今回は、臨死体験をしている弥次さんが一面の花畑の中で目覚めて言う台詞、「聖マッスル……?」におおいに笑わされた。でも、このギャグの出典を知っている人間がどけだけいるのか?
  
「最終兵器彼女 7」 高橋しん (小学館) ★★★☆☆ TOP
 堂々の完結である。結末はなんだか予想していたものに近いような…。が、エピローグにプロローグのメッセージが重なるところなどはなかなか。それにしても、結局は環境問題や人間の存在意義みたいなところに収束されてしまうのだなあ、と思うと結構残念。本作は2巻から読み始めたのだが、最初の”不条理”な設定が、巻が進むごとにどんどん”現実”として受け入れられていくところは凄い。難を言うば、このSFらしさを追求したかのようなラストシーンである。こういうリアルな描写はしないほうがよかったのでは?なんだか80年代の日本SF文学でも読んでいるような感じがしてしまった。ともあれ、完結はめでたい。これは読み返すべき漫画の一冊である。

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