2009年に読んだ本
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79 ぼくだけの☆アイドル 新堂冬樹 ★☆☆☆☆
78 キューブサット物語 超小型手作り衛星、宇宙へ 川島レイ ★★★★
77 ひとりずもう さくらももこ ★★★☆☆
76 上がれ!空き缶衛星 川島レイ ★★★★
75 復刊ドットコム奮戦記 左田野渉 ★★☆☆☆
74 クリーチャー大全  ★☆☆☆☆
73 SFはどこまで可能か? 福江淳 ★★★☆☆
72 超ミステリーの嘘 東京怪奇現象研究会 ★★☆☆☆
71 札幌 深夜プラス1 東直己 ★★☆☆☆
70 日本トンデモ人物伝 原田実 ★★★☆☆
69 北の人名録 倉本聰 ★★★★
68 グーグル革命の衝撃 NHKスペシャル取材班・編 ★★☆☆☆
67 SEのフシギな職場 きたみりゅうじ ★☆☆☆☆
66 トンデモ本の世界W と学会 ★★★☆☆
65 封印漫画大全 坂茂樹 ★★☆☆☆
64 芸人失格 松野大介 ★★☆☆☆
63 電気人間の虞 詠坂雄二 ★★☆☆☆
62 怪物團 異形コレクション 井上雅彦・編 ★★☆☆☆
61 海の底 有川浩 ★★★★
60 怪談 FINAL EDITION 小池壮彦 ★★☆☆☆
59 隣之怪 病の間 木原浩勝 ★★★☆☆
58 もものかんづめ さくらももこ ★★☆☆☆
57 妖怪を見た人々 並木伸一郎 ★☆☆☆☆
56 百物語 第八夜 平谷美樹・岡本美月 ★★☆☆☆
55 まる子だった さくらももこ ★★☆☆☆
54 妖怪を科学する 武村政春 ★☆☆☆☆
53 凍 沢木耕太郎 ★★★★★
52 ゾンビ大事典 笠倉出版社 ★☆☆☆☆
51 洗脳体験 二沢雅喜・島田裕巳 ★★★☆☆
50 実録ブログ炎上  鉄人ノンフイクション ★☆☆☆☆
49 怪談実話 こめかみ草子 串刺し 平山夢明 ★★★☆☆
48 怪談実話 黒い百物語 叫び 福澤轍三 ★★★☆☆
47 闇狩り師 黄石公の犬  夢枕獏 ★★☆☆☆
46 軌道エレベーター 宇宙へ架ける橋 石原藤夫・金子隆一 ★★★☆☆
45 封印作品の憂鬱 安藤健二 ★★☆☆☆
44 日本「地下マーケット」 別冊宝島編集部 ★☆☆☆☆
43 赤いヤッケの男 山の霊異記 安曇潤平 ★★☆☆☆
42 ネトゲ廃人 芦崎治 ★☆☆☆☆
41 怪談実話系2 「幽」編集部・編 ★★☆☆☆
40 九十九怪談 第二夜 木原浩勝 ★★☆☆☆
39 追跡「夕張」問題 北海道新聞取材班 ★★★☆☆
38 空の中 有川浩 ★★★★★
37 一文無しが贋札造って捕まって 坂野昭彦 ★★☆☆☆
36 謎解き超常現象 ASIOS ★★★☆☆
35 オタクアミーゴスの逆襲 岡田斗司夫・唐沢俊一・眠田直 ★★☆☆☆
34 オタク論2 岡田斗司夫・唐沢俊一 ★☆☆☆☆
33 と学会年鑑 KIMISORI と学会 ★★☆☆☆
32 がっつり北海道だべさ!! 千石涼太郎 ★★☆☆☆
31 ニホンブンレツ 山田悠介 ★★★★
30 妖魔ヶ刻 時間怪談傑作選 井上雅彦・編 ★★☆☆☆
29 独白するユニバーサル横メルカトル 平山夢明 ★★★★★
28 シルヴィバン 魔界都市鬼録 菊地秀行 ★☆☆☆☆
27 真説放送禁止作品 三才ブックス ★★☆☆☆
26 妖怪アパートの幽雅な日常 1 香月日輪 ★★☆☆☆
25 ひとり百物語 立原透耶 ★★☆☆☆
24 怖い話 福澤徹三 ★★★☆☆
23 復活!ゆうばり映画祭 ゆうばりファンタスティック映画祭実行委員会 ★★☆☆☆
22 新着!世界未確認生物UMA&UFOエイリアン ダイアプレス ☆☆☆☆☆
21 納棺夫日記 増補改訂版 青木新門 ★★☆☆☆
20 図解日本の七不思議ミステリー 日本博学倶楽部 ★☆☆☆☆
19 おじさまの法則 泉麻人 ★★☆☆☆
18 トンデモ仮説の世界 竹内薫 ★★★☆☆
17 密室入門! 有栖川有栖×安井俊夫 ★★☆☆☆
16 2ちゃんねるの怖い話 2ちゃんねる新書 ★☆☆☆☆
15 ひとり暮らし名人テク100 smart編集部 ★☆☆☆☆
14 だましの技術! ゆうきとも・多田文明 ★★★☆☆
13 と学会年鑑 BROWN と学会 ★★☆☆☆
12 ワセダ三畳青春記  高野秀行 ★★★★
11 恐怖はこうして作られる 藤ダリオ 藤ダリオ ★★☆☆☆
10 怪しい商品100アイテムぜんぶ買って試した 裏モノJAPAN別冊 ☆☆☆☆☆
09 死霊列車  北上秋彦 ★★★★★
08 世界のシワに夢を見ろ! 高野秀行 ★★☆☆☆
07 悪魔が殺せとささやいた 新潮45編集部 ★★☆☆☆
06 トンデモマンガの世界 と学会 ★☆☆☆☆
05 髏漫 井上雅彦 ★★☆☆☆
03 恐怖箱 遺伝記 加藤一・編 ★★☆☆☆
03 がばいばあちゃん 佐賀から広島へ めざせ甲子園 島田洋七 ★☆☆☆
02 超怖い話∞(エンドレス) 樋口明雄 ★☆☆☆☆
01 未確認生物学! 天野ミチヒロ ★★★★




「ぼくだけの☆アイドル」 新堂冬樹 (光文社文庫)\520 ☆☆☆☆ ▲TOP
 病院の売店で購入。パラパラと読んでみたのだが、さして臣白そうではない。ただ、このノリの悪い軽薄そうな文体が大いに気に入って購入。最近ドキュメントやら重苦しいものばかりだったのでたまにはいいかな、と。内容は、昆虫ショップで働くアイドルオタクの青年の妄想爆発のコメディー。まあ予想通りの結果というかハッピーエンドで終わるのだが、確かにくすりと笑わせる部分もあったりして。これって、エスがの原作にぴったりだと思えのだが。
(2009/12/28)


「キューブサット物語 超小型手作り衛星、宇宙へ」 川島レイ (エクスナレッジ)\1470 ★★★★☆ ▲TOP
 読み始めてからわかったのだが、これって「上がれ!空き缶衛星」の続編だったのだなあ。前回は350ml缶サイズの衛星だったが、今回は10Cm四方のキューブという極小サイズ。カンサットを成功させた学生たちが、今度はさらに難しい技術に挑戦し、成功させるまでのドキュメンタリーである。宇宙に行く、宇宙を見るという経験は誰にでもできるものではないが、こんなアプローチの仕方で宇宙に近づくことができたら、それも素敵なことだなあ。
(2009/12/18)


「ひとりずもう」 さくらももこ (小学館)\1050 ★★★☆☆ ▲TOP
 職場で毎日コツコツと読んだ本。本作のテーマは「青春」。中学時代から高校、短大、そして漫画家としてデビューするまでにあった青春の日々を面白おかしく綴っている。これでさくらももこのエッセイはいくつか読んだことになるが、氏の文章の構成と「落とし方」はなかなか見事なもので、ユーモア・エッセイとしてはかなりの部類Uはいるのではないだろうか。
(2009/12/16)


「上がれ!空き缶衛星」 川島レイ (新潮社)\1200 ★★★★☆ ▲TOP
 一時期ペンシルロゲットに興味をもっていた時期があって、たぶんこの本もその頃に買ったものだと思う。中学1年生の国語の教科書名「ものづくりの知恵」と言う説明文があり、その中で東大阪の町工場の人たちがまいど1号という人工衛星をつくるという話があるのだが、実現したその衛星の運用についてのニュースも最近みたばかりである。本書の中では東大を中心とした大学院生たちが一から自分たちの衛星をつくるまでのドキュメントが描かれているのだが、なにごとにおいても初めての事業に取り組んだ人たちの苦労は読んでいてもたいへんなものであったろうと推測できる。
(2009/12/11)


「復刊ドットコム奮戦記」 左田野渉 (築地書館)\1700 ★★☆☆☆ ▲TOP
 この本で紹介されている復刊ドットコムhttp://www.fukkan.com/fk/index.html)というサイトは、俺も何度か見た覚えがある。本好きにとって、絶版になった書籍を手に入れることができるかもしれない機会というものはかけがえのないもので、それがどのようにして実現し、商売として成立しているのか、とても興味深く読むことが出来た。特に、絶版になっている本を復刊するにあたって障害となる事柄やそれをどのように克服するのかという手順が面白かった。
(2009/12/07)


「クリーチャー大全」 (笠倉出版社)\571 ☆☆☆☆ ▲TOP
 コンビニ本なのだが、フランケンシュタインからバイオハザードまで、古典になっているような物語から、映画や最新のゲームに登場するキャラクターまであらゆる異形の化け物を網羅している。ただ、日本のゲームに頭慈雨する怪物にその多くがさかれているのがちょっと残念か。
(2009/12/05)


「SFはどこまで可能か?」 福江淳 (空想科学文庫)\600 ★★★☆☆ ▲TOP
 かなり昔に買って読まずにいた一冊。著者はSF世界に造詣が深く、しかも専門の学者ということもあり、難しい理論もわかりやすく簡潔に説明してくれている。特に量子力学についての解説は面白い。タイムマシンとか不老不死とか、SF的なアプローチからのとらえ方についてしばらく読んでいなかったので、特に興味深いものがあった。こういうのって、空想家が苦読本系とでもいえばいいのだろうか。
(2009/12/02)


「超ミステリーの嘘」 東京怪奇現象研究会 (双葉社)\571 ★★☆☆☆ ▲TOP
 トンデモ本の系統に入るのだろうか、UFOからUMA、陰謀論に至るまでのいろいろなトンデモ説についてその誤りを突いた本。ほとんどはと学会本で読んだことのある話なのだが、簡潔にまとめられていて気軽に読むにはうってつけ。こういう懐疑本の初心者にはぜひ読ませたいものである。
(2009/11/30)


「札幌 深夜プラス1」 東直己 (光文社文庫)\500 ★★☆☆☆ ▲TOP
 この作者の本としては「ススキノ、ハードボイルド」を呼んだことがあるのだが、道産子としては地元・北海道が登場するとなると読んでみたくなるのが人情というもの。ただし、この作者よっぽど学校のセンセイというものに恨みか偏見があるらしく、その物語の中ではボロクソに書かれていた覚えがある。したがって、俺もこの人が嫌い。こういう他人の立場に立ってのものの言い方を知らない人は嫌いなのである。ハードボイルドを気取っているのかもしれないが、そりゃあないべ、というような書き方をしていたもので。
(2009/11/27)


「日本トンデモ人物伝」 原田実 (文芸社 )\1500 ★★★☆☆ ▲TOP
 古史古伝と呼ばれるようなトンデモ史学を唱えた人物についての論評。名前こそよく聞くものの、その人となりについてはあまり詳しくは知らなかったのだが、相当詳しく解説されているのがありがたい。著者は俺と同年代らしいが、実際にそれらの人物と接したことがあるという事実も興味深いものがある。個人的な感想としては、著者の名前を知ることになったきっかけである「東日流外三郡誌」あたりも含めてほしかったところである。日本のピラミッドとかキリストの墓とか、そのへんの裏事情は面白いなあ。
(2009/11/20)


「北の人名録」 倉本聰 (新潮文庫 )\500 ★★★★☆ ▲TOP
 病院の売店で購入。これは昭和57年3月に新潮社からハードカバー版で出版されたもので、俺はその本も買って読んでいるのだが、懐かしくてついつい買ってしまった。26年ぶりということになるのか、それでも色あせない巧みな文章である。これが書かれた頃はまだ「北の国から」はそれほどのブームでもなく、あれだけのロングランになるとも思っていなかったのだから、いかに年月のたったことか。北海道の自然について気負いなく書かれているこの文章、あらゆるエッセイの中でも見本となるべき秀作だと思う。
(2009/11/13)


「グーグル革命の衝撃」 NHKスペシャル取材班・編 (新潮文庫 )\580 ★★☆☆☆ ▲TOP
 グーグルの創立から現在の発展まで、その時々のサービスの開発にからめて振り返っている。特に、広告という商行為に目をつけ、それに特化して発展を遂げてきたこと、それによって収入を得ている人間のいるということがかなりの驚きであり、ビジネスモデルとして興味深いものを感じた。また、いつも不思議に思っていたみとだが、あれだけのデータの蓄積をどのようにして行っているかだが、分散した(普通の)コンピューターに保存しているというのも驚き。後半は現代社会と情報の関わりについての論考めいているが、確かに個人の情報や記憶までもがネット上に保管される時代が来たというのも、ひと昔のSFじみていて面白かった。
(2009/11/06)


「SEのフシギな職場」 きたみりゅうじ (幻冬舎文庫 )\571 ☆☆☆☆ ▲TOP
 異業種を扱っているので面白いのは面白いのだが、体裁がなんだかビジネス書みたいで、そちらには興味がないので今ひとつ楽しめなかった。 また、それぞれの話の冒頭にその内容を表した漫画がついているのだが、この漫画が実によくできていて、それを読んだだけで話の内容が全てつかめてしまうというのもどうか、と。
(2009/11/04)


「トンデモ本の世界W」 と学会 (楽工社 )\1500 ★★★☆☆ ▲TOP
 あとがきを読んで知ったのだが、と学会創設以来のメンバーであった志水一夫氏が亡くなられたそう。氏の「UFOの嘘」を読んだときは、その知識の広さ・深さと、オタクならではの細かい部分へのこだわり方に感心したものであった。氏の文章を多く読むことのできた月刊「ムー」も今月号で30周年を迎えたし、この30年間のとんでも界を牽引してきたと言っても過言でない人物を亡くしたことがとても残念である。合掌。
(2009/10/30)


「封印漫画大全」 坂茂樹 (三才ブックス )\130 ★★☆☆☆ ▲TOP
 近年、こういった”封印”作品についての評論や著述がちょっとしたブームになっている。そのほとんどは、差別表現か性表現によるものだが、それがこんなにも多いとは知らなかった。本作はそんな著作の中でも特に漫画に的を絞ってまとめているのだが、年代別に章立てをしているので、その時代その時代でどのように封印作品の傾向が推移してきたか、自主規制されてきたかをしるうえでとても参考になる。最近の作品ではパクリやトレース疑惑がメインであり、それもネットの発達によって多くの人間に考察され指摘されてきたことは記憶に新しいが、そういう形での糾弾が増えていることは興味深いものがある。
(2009/10/28)


「芸人失格」 松野大介 (幻冬舎文庫 )\533 ★★☆☆☆ ▲TOP
 かなり前(2000年くらい?)にまだハードカバー版だった頃、書店でよく立ち読みしていた一冊。結構面白そうだったのでいつか買おうと思っていたのだが、いつのまにか文庫化され、しかも絶版になっていた。その後も古本で探していたのだが見つからず、結局ネットで購入。もともとの値段は\533だが古本価格は\150、しかしながら送料等のほうが倍も高くて、結局\450で購入というなんだか納得のいかない経緯。筆者の幼少時からの”芸”に対する関心と芸人になるまで、そして辞めるまでのいきさつが綴られている自伝的作品なのだが、その精神状態の追い込まれっぷりが読んでいて痛々しいほどである。本人自ら書いているが、嫉妬で鬱々とした心境と被害妄想的な精神失調が進んでいく中で作家としての才能を目覚めさせたのだから、これはたいしたものか。
(2009/10/23)


「電気人間の虞」 読坂雄二 (光文社 )\1700 ★★☆☆☆ ▲TOP
 とりあえず「虞(おそれ)」という字が読めなかった、と。物語は、電気人間という都市伝説にまつわって3人の死者が出るというミステリー。ホラー仕立てのようでもSF仕立てのようでもあるのだが、基本的には犯人探しとトリックの解明が後半のほとんどを占めている。もっとも、そこで語られた全てが最終章でひっくり返されるというドンデン返しが用意されているのだが。まあ読んで損はなかった一冊、といったところだろうか。
(2009/10/17)


「怪物團 異形コレクション」 井上雅彦・編 (光文社文庫 )\952 ★★☆☆☆ ▲TOP
 「異形コレクション」シリーズは気がついたときには買っているのだが、読み通したのはまだ2冊くらい。この分量が楽しみでもあり苦行でもあるんだよなあ。通観でXLIIIIと書いていたのだかアラビア数字で何と書いてあるかがわからず気になってしまつた。このサイトこのサイトでローマ数字とアラビア数字の変換ができたのは便利。なんと通観て43巻にもなったのか。これは一大叢書と言ってもいいのでは。十周年を記念して「異形コレクション読本」も出ていたが、これだけネタが続くというのも多数の多彩な作者を集めているからだろうか。今回は”怪物”をテーマとしているが、なんとなく化け物、見せ物的な即物的な怪物が多かったような気がする。こういうアンソロジー、昔の角川文庫「怪奇と幻想」シリーズやカドカワ文庫「闇のミュージアム」シリーズ以来だと思うのだが(竹書房になんかモンスターのシリーズがあったっけ。)日本で定着するとは思わなかった。
(2009/10/07)


「海の底」 有川浩 (角川文庫 )\740 ★★★★☆ ▲TOP
 前に読んだ「空の中」が堂々の★★★★★だったので、勢いづいて。前作の空に続いて、今回は海からやってくる謎の生物の話。スプラッターな描写もあるが、基本的にはライトノベル的な軽いノリと淡い恋愛話しで成り立っており、それほど苦労することなく読み通すことができた。解説にも書かれていたが、これは確かに「ガメラ2」あたりの自衛隊らの現実的な対応をシミュレーションしていて、緊迫感ある展開も多々。警察関係の司令側の性格づけは「銀河英雄伝説」ヤン・ウェンリーを思い起こされるものがあつたのだが、どうだろう?この作家、「図書館戦争」など気になるライトノベはたくさん書いているのだが、全然思い当たらなかった。今度読んでみようかな、と。
(2009/10/02)


「怪談 FINAL EDITION」 小池壮彦 (INFASパブリケーションズ )\1400 ★★☆☆☆ ▲TOP
 この人の書いた文章は結構読んでいて、特に「怪奇事件はなぜ起こるのかは、あの超恐怖伝説「生き人形」のその後を追跡調査した素晴らしいレポートトになっていた。どちらかというとその作風は実話怪談の蒐集というよりも、科学的な分析や物語周辺の事情の踏査といった趣で、今回のこの作品も怪談自体よりもそれが生まれる原因となった事件や事情に重きを置いているような感じがする。これはこれで、「実話怪談」というより「怪談実話」といったような新たなジャンルとしても読めるだろうな。
(2009/09/20)


「隣之怪 病の間」 木原浩勝 (メディアファクトリー )\1260 ★★★☆☆ ▲TOP
 何度もコーチャンフォーに行ってようやく見つけた一冊。7月には刊行されていたはずだが、在庫に入っていなくて、そのくせ随筆コーナーに平積みされていたりして。「新耳袋」シリーズで定評のある作者だが、今回もなかなかに怖い話が集められている。特に、最後のほうに納められている話で、霊障の数々を霊能力者に治めてもらう話など、これだけで一冊の本にできるような内容の濃さ。探したかいのあった一冊。
(2009/09/18)


「もものかんづめ」 さくらももこ (集英社文庫)\410借り物 ★★☆☆☆ ▲TOP
 いろいろな書評を読んでもかなりのおすすめとして紹介されている一冊。本を読んで笑うというのは滅多にない経験なのだが、これはかなりくすりとさせられた。ただ、さくらももこの作品や「ちびまる子ちゃん」の作品世界を知らないと楽しめる部分が少ないような気も。
(2009/09/14)


「妖怪を見た人びと」 並木伸一郎 (学研)\1365 ☆☆☆☆ ▲TOP
 買おうかどうかかなり迷った。この人のUMA本はほとんどといっていいくらい持っていて、その情報力にも評価しているのだが、それが「妖怪」となるとちょっと…という感じだったから。結局迷った末に買って読んでみたのだが、これは買うまでもなかったかな、と。「ムー」にたまに載る実話「妖怪」怪談のレベルであり、とうてい実話向きの話ではなかった、というのが正直な感想。同ジャンルのものとして、「妖弄記」加藤一)というのがあって、こちらは結構うまくできているので、妖怪方面に興味のある人ならばこちらかな、と。
(2009/09/11)


「百物語 実録怪談集 第8夜」 平谷美樹・岡本美月 (ハルキホラー文庫)\700 ★★☆☆☆ ▲TOP
 打ち止め、打ち止めといいつつも第8集。実話怪談としてはよありがちな話ばかりなのだが、その分身近な感じがする。いかにもありそうな話というのがこの人の本の魅力だといえるだろう。
(2009/09/09)


「まる子だった」 さくらももこ (集英社文庫)\480借り物 ★★☆☆☆ ▲TOP
 空いてる時間にチョコチョコと。「ちびまる子ちゃん」は全然興味がないのでマンガもアニメもみたことがない。ただ、伝え聞いたそのマンガの内容とこの作者によるエッセイの内容は確かにずいぶんとだぶる部分があるようで、自伝的マンガと呼ばれるのもうなづける。作者の観察眼というか記憶力にも感心させられるものがあるのは確かである。短い文書の積み重ねで読みやすくもあり、おすすめの一冊ともいえる。
(2009/09/07)


「妖怪を科学する」 武村政春 (メディアファクトリー)\945 ☆☆☆☆ ▲TOP
 武村氏の妖怪本を読むのは、「ろくろ首の首はなぜ伸びるのか」に続けての2冊目。前作が面白かったので期待していたのだが、今回は図版も少なくちょっと肩すかしをくらった感じ。生物学の分野から妖怪の生態に説明づける、というのは面白い手法だとは思うのだが、ちょっと今回はツッコミが浅いかな、と。
(2009/09/04)


「凍」 沢木耕太郎 (新潮文庫)\580 ★★★★★ ▲TOP
 以前何かの本で書評が紹介されていて、一度読んでみたいと思いつつも出会わなかった一冊。たまたま病院の売店に並んでたのを見てホクホクと購入。漫画版の「神々の山嶺」は面白かったが、こういう山岳小説は今まで読んだことはなかった。世界的な山岳クライマー夫婦の遭難(?)から生還までをドキュメンタリー調で描いているのだが、臨場感にもあふれ独語の満足感は超一級。この夫婦のエピソード、どこかで聞いていると思ったら、たぶん「感謝されない医者 ある凍傷Dr.のモノローグ」に出てきたのではなかったか。自信をもって人に薦めることのできる一冊。
(2009/08/31)


「ゾンビ大事典 VSゾンビ生存マニュアル」  (笠倉出版社)\571 ☆☆☆☆ ▲TOP
 コンビニ廉価本。もう”ゾンビ”と名前がついているだけで反射的に買ってしまった。内容は、いろいろなゾンビ映画を例にとって、感染の仕方や原因、ゾンビとの戦い方などをシミュレーションしたもの。ちらっと読むぶんにはいいのだが、それが丸々一冊となるとちょっとつらいものがある…。
(2009/08/23)


「洗脳体験」 二沢雅喜・島田裕巳 (宝島SUGOI文庫)\480 ★★★☆☆ ▲TOP
 読み始めてすぐ気づいたのだが、これは大きな版で呼んだことがあるのだった。奥付によると1991年とあるから、ちょうどオウム真理教などのカルトがニュースをにぎわし始めた頃である。カルトとか洗脳とか宗教とか、そこらへんの人が人の心を操る、というシステムがとても気になっていた頃に読んだのを思い出してとても懐かしくなつた。それにしても、あれから仕事の上の研修をいろいろと受けたりしたのだが、この「自己開発セミナー」で使われているような手法、ロールプレイとかいろいろな呼称で呼ばれているものの、いろいろと見たり体験したりした覚えがある。それだけその効果の高いことが知られてきたということなのかとも思うのだが、その出発点がこういう宗教やマルチ商法まがいのものだったとすると、ちょっと怖くなったりも、
(2009/08/21)


「実録ブログ炎上」 鉄人ノンフィクション (鉄人社)\880 ☆☆☆☆ ▲TOP
 ブログの炎上や個人情報の流出事件についてまとめたもの。そのほとんどはネット上で見たことのある話であった。巻末にはインターネット上での祭り・炎上事件の主なものが年表の形でまとめられているのだが、一番古いものが1983年頃となっている。そうそう、あの頃は「バトル」と呼んでいたっけなあ。
(2009/08/19)


「怪談実話 こめかみ草子 串刺し」 平山夢明 (メディアファクトリー)\1365 ★★★☆☆ ▲TOP
 前書きには、なんだか不思議な話を集めたとのことだったが、読み進めていくといつもの怪談話。当たり外れなしの水準を保っているところはさすがというべきか。ところで、この「こめかみ」という字がIME変換されないのがくやしくてたまらない。辞書サイトなどでは表示されるものの、コピー&ペーストしてもうまく表示されないのだ。くやしい。
(2009/08/17)


「怪談実話 黒い百物語 叫び」 福澤轍三 (メディアファクトリー)\1470 ★★★☆☆ ▲TOP
 7月には刊行されていたらしいのだが、久々に大きな書店に来たので気づかなかった。年中行事となった怪談実和本。こういう本を書き続けている人のひとを考えると不思議なもので、どうやってこれだけの実話怪談を集めることができるのだろう、と。今回も玉石混淆という感じの百話であったが、なかにはどうして、なかなか怖いものもあったりして。
(2009/08/14)


「闇狩り師 黄石公の犬」 夢枕獏 (徳間書店)\857 ★★☆☆☆ ▲TOP
 実に21年ぶりの九十九乱蔵シリーズの最新刊。どういう感じだったかなと思い起こしながら読んだのだが、すんなり読了。感想はというと、いつもの夢枕獏作品だなあ、という程度。新キャラクターも登場させたので、物語にはもっと広がりをもたせるつもりなのだろうが、そこで起こる事件の雰囲気な状況の描写が今まで読んできた作品とダブって仕方がない。なんだが、大藪晴彦の作品群のような。期待していた割には普通すぎて、ちょっと肩すかしをくらったような作品だった。
(2009/08/11)


「軌道エレベーター 宇宙へ架ける橋」 石原藤夫・金子隆一 (ハヤカワ文庫)\672 ★★★☆☆ ▲TOP
 ずいぶんと前に発表された漫画で、ときどき引っぱり出して読みふけってしまう作品、それが「まっすぐ天へ 1」的場健)である。すでに5年以上前に発表された作品で、いまだ2巻が出ていないということは途絶したということで、これは非常に残念である。近年ようやく、軌道エレベーターが注目されつつあるというのに、この作品は時代を先取りしすぎたということなのか。さて、本作は10年以上前に出版されたものの一度は絶版になった本。それがまた復刊されるということは、軌道エレベーターへの関心の高まりを示していると言ってもいいかもしれない。ハードSFで著名なSF作家が監修しているだけに内容もハードよりではあるが、古今のさまざまな軌道エレベーターの理論や形態を紹介している。ロケット、シャトルによる宇宙旅行という方法がまず無理だとわかってしまった現在、この軌道エレベーターが宇宙へ行く唯一の方法だと思うのだが、俺は間に合わないんだろうなあ。
(2009/08/10)


「封印作品の憂鬱」 安藤健二 (洋泉水社水)\1500 ★★☆☆☆ ▲TOP
 封印作品シリーズの第3弾。今回は、「ドラエモン」アニメ、「ウルトラマン」海外映画、「涼宮ハルヒ」コミカライズの3作品に絞って、深く詳しく探求している。読み応え十分。この分野の読み物だと、封印の経緯にせよ現状にせよ結構さらっと読み流すものが多かったのだが、この人の書いたもののの周辺に対する取材の多さと深さは脱帽ものである。1970年代というのは、特撮せよアニメや漫画にせよ玉石混交のイメージがあるのだが、そのへんからこういう封印作品が生まれたのかもしれないなあ。
(2009/07/31)


「日本地下マーケット」 別冊宝島編集部 (宝島社)\457 ☆☆☆☆ ▲TOP
 非合法な商売のあれこれについて書いたルポルタージュ風の読み物。戸籍偽造や裏口入学の手口など、具体的な話が出てくるのは面白いのだが、それぞれに短い読み物になって深みが感じられないのが残念。とはいえ、それがあまりに冗長すぎると飽きてくるわけでもあるのだが。
(2009/07/29)


「赤いヤッケの男 山の霊異記」 安曇潤平 (メディアファクトリー)\1300 ★★☆☆☆ ▲TOP
 メディアファクトリーの実話怪談ということで間違いないはずのところなのだが、ちょっと今ひとつ…と言う感じだった。副題にあるように「山」で起きた体験を集めているのだが、山ならではの事象というのが今ひとつ実感がわかないからなのかもしれない。同じ様な状況や舞台が続くので、作者も文体を変えたり工夫はうかがえるのだが、それも夢枕獏のそれ程度であまり目新しさはない。やっぱりこういったジャンルものの怪談は一つ二つとちらほら読むのが正しいようで。
(2009/07/22)


「ネトゲ廃人」 芦崎治 (リーダーズリート)\1365 ☆☆☆☆ ▲TOP
 表題どおり、ネットゲームにハマって人生がおかしくなった人々への取材をまとめたもの。日本だけではなく、ブロードバンド大国の韓国の事情についても触れているところは興味深いのだが、いかんせん著者自身にはゲームへのこだわりがないようで、ハマってしまうほど面白いゲームの魅力については触れずじまいであった。書評などでもちらほらと見かけるようになった気もするのだが、どちらかというとこれは家庭教育のジャンルとして読むのが正しいのかもしれない。
(2009/07/20)


「怪談実話系2」 「幽」編集部・編 (メディアファクトリー)\500 ★★☆☆☆ ▲TOP
 現代ホラーの蒼々たるメンバーによる書き下ろし怪談競作集、なのだが。いかんせん、「怖い」話が少ないなあ。かろうじて、「新耳袋」木原筆勝がそれっぽい雰囲気を出しているだけで、他のはどうしてもただのエッセイか幻想小説にしか思えない。まあこの季節になるとラッシュのように発行される怪談本に比べると「文芸的」なんだろうけど、怖くないのは怪談とは言えないしなあ。
(2009/07/10)


「九十九怪談 第二夜」 木原浩勝 (角川書店)\1200 ★★☆☆☆ ▲TOP
 「新耳袋」シリーズを正統に受け継ぐ実話怪談集の第二段…なのだが…、これはちょっと…。というか、「怖い」話が全然見あたらない。どちらかというと、妖怪っぽい話とちょっと不思議な話が大半を占めていて、いかにも恐怖をかんじさせるような「モノ」の話がほとんどないのである。怪談と銘うっていてこれはないだろう、というのが率直な感じか。これなら、「超怖い話」シリーズのほうがまだましに思えたりする。さすがにネタ切れなのかなあ。
(2009/07/06)


「追跡・「夕張」問題」 北海道新聞取材班 (講談社文庫)\676 ★★★☆☆ ▲TOP
 副題が「財政破綻と再起への苦悩」。北海道に、しかも夕張まで1時間弱の距離に住む者に撮っては短すぎる話題である。ひとつの町が「倒産」するという事態がどのようにして起こったのか、時系列に沿って詳しく説明されている。石炭の歴史村にも何度か行ったことがあるが、ここまでの負債を抱えながら運営されていたとは全然知らなかった。そして、マチの人々が現在、そして今後も抱えていく不安や不便を考えると、確かにこの「夕張」という問題、とてつもなく大きなものに思えてくる。個人的に印象に残ったのは、記述はたった何行かではあるが、人工透析患者の受け入れ中止である。市外までわざわざ行ったうえでの4時間の治療をうけての帰宅、考えただけでも無理のような気がしてくる。近いうちに夕張を訪ねてみたくなった。
(2009/07/03)


「空の中」 有川浩 (角川文庫)\705 ★★★★★ ▲TOP
 高度2万メートルに潜む秘密、という壮大なテーマ。知的生物とのコンタクトものということでてっきり宇宙人・UFOものかと思っていたのだが、ちょっと違った。ライトノベル出身の作者の特性がよく出ていて、登場人物のキャラクターもしっかりしているし、感情移入できる部分が多く、500ページの長編ながら、最初から最後まですんなり読み通すことができた。話自体は外国まSFによくあるような内容なのだが、それが純国産となるとなかなかみつけるとはできない。こういう読みやすいハードSFっていうのはなかなかないものだ。巻末の書き下ろしの掌編は、本編の15年後の後日談だが、これも本編が余韻をひいてなかなか趣深いものになっていた。良質の一冊。
(2009/06/26)


「一文無しが贋札造って捕まって」 坂野昭彦 (幻冬舎)\1400 ★★☆☆☆ ▲TOP
 贋札づくりで逮捕された著者の拘置所での生活を綴った作品。逮捕に至るまでの生活の困窮ぶりなどには全然興味はないが、拘置所での生活ぶりや裁判の進行、刑事とのやりとりなど、全く知らない世界のことは興味深い。贋札というと、いかに精確なコピーをとるかという分野だと思っていたのだが、どうやら著者は色や図柄を「置いて」いく方法でつくったらしい。そのへんの原理なども知りたいところではある。
(2009/06/10)


「謎解き超常現象」 ASIOS (彩図社)\1429 ★★★★☆ ▲TOP
 と学会の著名な会員も参加している懐疑本。「新・トンデモ超常現象60の真相」と同様のタイプか。宗教的な現象から霊、UFO、なもちに至るまで、トンデモないろいろな分野の情報に渡っているのがありがたい。シンクロニシティーであろうか、今月(2009年6月)、石川県でオタマジャクシが空から降ってきたのが確認されたという記事がニュースで流れている。こういう偶然は面白いなあ。
(2009/06/03)


「オタクアミーゴスの逆襲」 岡田斗司夫・唐沢俊一・眠田直 (楽工社)\1381 ★★☆☆☆ ▲TOP
 前作が1997年に発行されているから、実に12年ぶり。ただし、内容は以前のように脳天気なものではなく、理屈っぽくというか年相応担ってきているのが悲しくもあり。オタク第一世代と目される人たち、自分と同世代なんだと思うと、俺も世間からこのように観られているんだなあとまじまじと実感したりして。
(2009/05/22)


「オタク論2」 岡田斗司夫・唐沢俊一 (創出版)\1500 ☆☆☆ ☆ ▲TOP
 前作との一番の相違は岡田斗司夫がダイエットに成功したことだろう。今まではその写真等をみるにいかにもオタクデブという典型的な体型をしていたものが、現在のやせっぷりは異常といってもいいぐらいだろう。オタク論としても結構こなれてきた部分がみえ、エッセイというよりも評論というほうがふさわしいかにみえる。もっとも、そういう体型的な括りでははかれないところがオタクたるゆえんなのだろうが。
(2009/05/15)


「と学会年鑑 KIMIDORI」 と学会 (楽工社)\14290 ★★☆☆☆ ▲TOP
 例会のレポート的な位置にあるこのシリーズだが、裾野はどんどん広がっていくばかりで、もうなんでもありといったカオスがたまらないといえば言えるかも。もともとの超常やオカルト、SFネタが個人的にはいちばんしっくり来るんだけどな。
(2009/05/08)


「がっつり北海道だべさ!!」 千石涼太郎 (双葉文庫)\571 ★★☆☆☆ ▲TOP
 北海道本の何冊目か。著者はいよいよ北海道に移住を決めたそうで、今後は在住の道産子としての情報発信に特化していくのだろうか。この手の本に書かれる情報はだいたい出尽くした感があるので、どのようにしてケイゾクしていくか、お手並み拝見といったところか。それにしても、食べ物に関する部分はいつ読んでもそそられるなあ。
(2009/05/06)


「ニホンブンレツ」 山田悠介 (文芸社)\1100 ★★★★☆ ▲TOP
 この著者の本は、確かにいろいろな書評で書かれているようにスピード感が命であり、文章的にも内容的にも深みを感じさせるものではなかったはずである。ところが、今回のこの作品はどうしたことか俺の指向にばっちりはまってしまった。日本が東西に分裂した国家になるという架空モノなのだが、その設定が結構凝っていて、いつもの単なる逃避モノとは一戦を画しているのである。いつもどおりのモヤモヤした終わり方ではあるが、これこそ映画化されてしかるべき作品なのではないだろうか。
(2009/05/01)


「妖魔ヶ刻 時間怪談傑作選」 井上雅彦・編 (徳間文庫)\552 ★★☆☆☆ ▲TOP
 異形コレクションと同列といっていいようなアンソロジー。ただし、書き下ろしでないぶん、編者の嗜好が顕著になっている。昨今流行のホラーというよりも、70年代に流行った筒井康隆らのSFのテイストがより強く感じさせられる。
(2009/04/29)


「独白するユニバーサル横メルカトル」 平山夢明 (講談社文庫)\571 ★★★★★ ▲TOP
 これは文庫化を待っていたものだが、買って読んで大正解。ひさびさに震えるような思いで読了した。2007年の「このミステリーがすごい!」で1位を獲得した作品集という鳴り物入りなのだが、どこがミステリ?むしろ、SF・ホラー部門じゃ?とか思ったり。俺は評判になっている表題作よりも、残酷描写のドギツい掌編のほうが好みだったのだが、確かにこれは友成純一系の鬼畜モノといっていいだろうが、そのスプセッター描写の中から血なまぐささや痛みを感じさせるところが凄い。結構何度も読み返してしまう一冊になりそうである。
(2009/04/24)


「シルヴィバン 魔界都市鬼録」 菊地秀行 (光文社文庫)\533 ☆☆☆☆ ▲TOP
 病院の売店で購入したが、これも失敗。霊的改造とかアッシャー家とか、相変わらず発そう蓮語彙なと思わせるものはあるのだが、今作はなんだか、その発想から出発してアイディアのみをつぎはぎにつないで作った「お話」のようなイメージがある。せっかく魔界都市・新宿を舞台にしていながら、それが物語の設定に何も膨らみを与えていないような木がするのだが。
(2009/04/20)


「真説放送禁止作品」 (三才ブックス)\500 ★★☆☆☆ ▲TOP
 コンビニ廉価ムックとしては面白かった本。ウルトラセブン12話とか有名な話はもとより、映画からテレビ番組、アニメまで、ありとあらゆる放送禁止作品が載っている。こうしてみると、いかにたくさんの作品が闇に葬られてきたかがわかるし、知られていないようなところでもっと多くの作品が消えていったのだろうな。逆に、障害や差別に関する言葉使いや表現がいかに昔はおおらかだったかがわかる。こうしてみると、現代の規制は異常な気もするのだが。
(2009/04/15)


「妖怪アパートの幽雅な日常 1」 香月日輪 (講談社文庫)\448 ★★☆☆☆ ▲TOP
 結構耳にしてはいたが読まずにいた作品。ライトノベルの所以であるライトさがどうも俺には合っていない気がしていたのだ。実際に読んでみると、なるほど、すらすらと読了することができた。確かに山場はあるのだが、そこに至る経過もそれを過ぎたあともあっさりというか淡々と過ぎていく。この手軽さと読みやすさ、そしてキャラのたった人物描写がライトノベルの醍醐味なのだろう。続きは気にはなるものの、あと9冊くらいこれが続くと思うと、ちょっと食傷気味になってしまう。
(2009/04/08)


「ひとり百物語」 立原透耶 (メディアファクトリー)\1400 ★★☆☆☆ ▲TOP
 「新耳袋」系の一冊。見えたり聞こえたりする霊体質の筆者の体験談と日常が短い話の積み重ねの形で綴られている。で、実際に怖いかというと…。加門七海の著書もそうだったのだが、どうも「感受性の強い女性の思いこみ」みたいな話が多すぎて、「中学校の放課後の教室で友達と怪談をしている」ようなノリなのがなんとも。
(2009/04/01)


「怖い本」 福田徹三 (幻冬舎)\1300 ★★★☆☆ ▲TOP
 何かの実話怪談本で読んだことのある作者名だったので。そういう方面の話を集めた本かと思いきや、全然違って、「怖い」をテーマにいろいろな事物について語ったエッセイ集だった。子供の頃のことがたくさん書かれているが、俺の思い出とリンクしているので、完全に同じ世代の人なのだろう。徳に、俺が小学校の頃一番怖がっていた、ふくろう文庫(?)の「私は幽霊を見た」という本とその中の挿し絵が出ていたのにはびっくりした。シンクロニシティー?
(2009/03/20)


「復活!ゆうばり映画祭」 ゆうばりファンタスティック映画祭実行委員会 (北海道新聞社)\1429 ★★☆☆☆ ▲TOP
 ゆうばり映画祭のドキュメント本としては、「ゆうばり映画祭物語 映画を愛した町、映画に愛された町」が先にあり、これは思わず目頭が熱くなるような感動まで与えてくれたのだが、本書はどうも今ひとつだった。映画祭復活に向けてのさまざまな人々の活躍や、それを支えた市民の姿などが描かれているのだが、映画そのものの良さについては書き込みが足りないような気がするのである。俺が最後に夕張に行ったときは5月の連休で、遊園地が満員でごった返していた記憶がある。石炭歴史の村には、今でも行きたいと思っている。あそこは一見の価値があると思うのだが、もったいないなあ。
(2009/03/11)


「新着!世界未確認生物UMA&UFOエイリアン」 (ダイアプレス)\600 ☆☆☆☆☆ ▲TOP
 コンビニ廉価本。初出の写真がたくさんあるのはうれしいが、中に飛鳥本の写真が混じっているのがちょっと…。それと、UMAsUFO、宇宙人をごっちゃにしているところはいただけないなあ、と。
(2009/03/06)


「納棺夫日記 増補改訂版」 青木新門 (文春文庫)\467 ★★☆☆☆ ▲TOP
 第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したことですっかり有名になった映画「おくりびと」の原作(原案?)本。漫画版はもっと前に買って読んでいたのだが、ヒットしているものを買うのがいやなのでためらっていたもの。買った後にアカデミー賞受賞が決まり、その後に買うことにならなくて良かったと安堵。納棺夫という仕事の内容についてが目新しいのではなく、中で何気なく描かれている自然や季節感の美しさに惹かれる。そういう意味でのエッセイとしては、短い文章ながらも結構光るものがあるのではないか。
(2009/03/02)


「図解日本の七不思議ミステリー」 日本博学倶楽部 (PHP研究所)\952 ☆☆☆☆ ▲TOP
 PHP研究所は昔はこんな本なんか出していなかったはずなんだが。日本の七不思議とあるが、要は全国の史跡や謎の遺跡、生物等をまとめて紹介している。カラー図版に惹かれて買ってはみたが、内容にはそれほどの深みはなし。
(2009/02/24)


「おじさまの法則」 泉麻人 (光文社文庫)\476 ★★☆☆☆ ▲TOP
 毎度のことながら、病院の売店で購入。なんというか、オジサン臭い本ばかり売っているような気がしていたのだが、それも入院している人達の平均的な年齢のことを考えれば当然のことだろうか。80年代、泉麻人のエッセイはちょっと洒落た漢字がして好んで読んでいたのだが、すっかり年をとったのだなあ、と実感した一冊だった。
(2009/02/23)


「トンデモ仮説の世界」 竹内薫 (徳間書店)\1200 ★★★☆☆ ▲TOP
 買ってからずいぶんとたった本。科学の世界にはびこるいろいろな仮説をトンデモ仮説と称して紹介しているのだが、そのほとんどは常識として知られている、いわば定説と言ってもいいようなものばかり。ただし、それらの説が必ずしも完璧なものとはいえないということを、本書では述べている。物理学から宇宙、生物にいたるまで、いろいろな説が紹介されているのは読んでいて楽しかった。
(2009/02/20)


「密室入門!」 有栖川有栖×安井俊夫 (メディアファクトリー)\900 ★★☆☆☆ ▲TOP
 推理作家と一級建築士のコラボで、推理小説の密室についてのウンチク話。密室の定義から、実現可能な密室の考案まで、いろいろいなアディアが披露されている。推理小説をまず読まない俺にとってはあまり興味をそそられない話題なのだが、「黒死館殺人事件」なんかまた読み返したくなったりはした。
(2009/02/18)


「今度は落とさないでね 2ちゃんねるの怖い話」 2ちゃんねる新書 (ぶんか社)\800 ☆☆☆☆ ▲TOP
 毎週「週刊アスキー」を買っていて、楽しみなのが2ちゃんねるの心霊スレッドから紹介しているコーナーである。小さなコーナーでちょっとだけ載っているだけなのだが、妙に心に残ったり怖かったりする話が紹介されている。で、この本も書店で見かけて購入。どこかでみたような話が多いなと思ったら、2ちゃんねるのまとめサイトで読んだような…。よく知られた都市伝説も多く書かれているが、結構怖い話も載っていたりして。実話怪談の「超怖い話」とはまたちよっと違う趣が。
(2009/02/16)


「ひとり暮らし名人テク100」 smart編集部 (宝島SUGOI文庫)\505 ☆☆☆☆ ▲TOP
 こういうオシャレ系の本こそ、俺にはもっともふさわしくないジャンルなのだが。手軽に部屋の模様替えをしたいな、なんて考えたときに結構買ってしまうのである。その割に模様替えなんて全然しないんだけど。これ、専門学校がたくさん並んでいる場所のローソンで売ってたんだけど、場所柄そういう需要を見込んでいるんだろうな。
(2009/02/11)


「だましの技術!」 ゆうきとも・多田文明 (メディアファクトリー)\900 ★★★☆☆ ▲TOP
 プロマジシャンと詐欺商法に詳しいルポライターによる対談本。ゆうきともと言えば、クロースアップ・マジックの名手として専門の会社から著作も出しているぐらい有名な人なのだが、さすがにプロらしく、トリックのすべては明かさない程度におさえつつ「だましのテクニック」についてわかりやすく解説している。俺はテンヨーの「ターベル・コース・イン・マジック」でマジックの見せ方を勉強したクチなのだが、もっと簡潔な説明を見て、なるほどと感心した次第。こういうのを読むと、またマジックに本気で取り組みたくなる。
(2009/02/09)


「と学会年鑑 BROWN」 と学会 (楽工社)\1500 ★★☆☆☆ ▲TOP
 ひさびさのと学会本。とはいえ定期的に刊行されているのだが、妙な禁断症状を感じて、書店に幾たび必ずこのコーナーはチェックしてしまう。今回も名鑑ということで、と学会の例会で発表された内容をまとめた形。アイテムや映画など、トンデモアイテムとして認定されたものを紹介しているが、俺はどうしても「と本」のほうに気が行ってしまいがちなので、今回面白かったのはひとつふたつしかなかった。特別収録の「ホームレス中学生」に関わるテレビのやらせについては蛇足だった洋に気がしないでもないが。
(2009/02/06)


「ワセダ三畳青春記」 高野秀行 (集英社文庫)\552 ★★★★☆ ▲TOP
 「世界のシワに夢を見ろ!」の中で自画自賛されていたので試しに読んでみたが、これは面白い。平成の時代に学生時代から社会人になるまで過ごした安アパートとそこに住む人々の姿は、まるで昭和のよき時代のよう。これは、確かに青春小説としては一級品だろう。文庫書き下ろしとあるが、こういうタイプの文章は、どれだけ登場人物の心情が書き込まれているかで面白さが変わってくるのだが、その自由さとある種の閉塞感が伝わってくる、まるで自分がそこで暮らしていたかのように錯覚させる巧い書き方をしている。
(2009/02/04)


「恐怖はこうして作られる」 藤ダリオ (中経文庫)\580 ★★☆☆☆ ▲TOP
 恐怖映画のシナリオ・ライターの書いたホラー映画に関する雑学本。著者名のダリオというのを見てたぶん、と思っていたのだがやはりダリオ・アルジェントからだった。俺も70年代ホラー映画ブームの頃は「サスペリア」を観た世代なので、こういうのには敏感なのである。内容は、ホラー映画のシナリオから撮影までの現場でみられるような事柄が満載で、なかなか面白い。ただ、日本映画についてがほとんどだったので、せっかくだから外国映画にももっと触れてもらいたかったところ。
(2009/02/02)


「怪しい商品100アイテムぜんぶ買って試した」 裏モノJAPAN別冊 (鉄人社)\500 ☆☆☆☆☆ ▲TOP
 よくゴシップ誌などに載っている怪しげな商品を実際に買って試してみるという企画。俺の評価は低いが、紹介されている商品の中には結構面白いものもあったりして。今回興味を惹かれたのは、禁煙用タバコの「禁煙草」。ちょうど新聞広告でタバコにつけるパイプを使って1ヶ月で禁煙という通信販売の広告を見ていて、やってみようかなと考えていたもので。この本の中では校歌ありと謳われているのだが、その後ネットで調べてみると、なかなかに怪しい商品だということがわかってきた。というより、危険性についての指摘も。さて、どうしたものやら…。
(2009/01/31)


「死霊列車」 北上秋彦 (角川ホラー文庫)\743 ★★★★★ ▲TOP
 オビに「ゾンビ小説の新たな傑作」とあったので、即購入。新種の狂犬病の蔓延でゾンビ化した人間の群に襲われるという設定で、巻末の参考資料にも載っているが「28日後…」が元ネタになっている小説。銃規制のある日本でのゾンビ退治のネックは自衛隊の搭乗でクリアしている。普通の小説との差別化は、鉄道に関わる知識の多さでカバーし、日本列島を縦断して津軽海峡にたどりつくまでを描く長編。ゾンビ(というか狂犬病患者)の描写は今ひとつだが、緊迫感の伝わってくるなかなかの力作・俺のようなゾンビ・フリークにはたまらない一冊といえるだろう。面白かった。
(2009/01/30)


「世界のシワに夢を見ろ!」 高野秀行 (小学館文庫)\495 ★★☆☆☆ ▲TOP
 UMA関連の活動で著名な作者の「辺境作家」としての活動の集大成。こういう紀行を笑いで綴った文章を読むのは実に楽しいのだが、俺のように出不精で小心な人間は、こういう面白い旅を体験する機会はないんだろうなあ。それでも、外国はというと、香港、中国、アメリカといろいろと話すネタはあったりはするんだけど、
(2009/01/23)


「悪魔が殺せとささやいた」 新潮45編集部 (新潮文庫)\552 ★★☆☆☆ ▲TOP
 副題は「渦巻く憎悪、非業の14事件」。オビに「残忍な人間の本性を暴く、殺人事件ノンフィクション」とあるが、しょうかいされている事件は、中津川一家五人殺害、滋賀幼稚園児二児殺害、自殺サイト窒息殺害、など近年の記憶に残る凶悪、あるいは偏執的な事件ばかり。ニュースで見たそれだけではなく、幼少時や公判中の現在のようすなどにも触れ、ドキュメントとしては一級である。事件の本質や裏に隠されている当人達の事情、ニュースでは触れられていない残忍性など、つくづく「フツー」の人間の恐ろしさに気づかされる。
(2009/01/21)


「トンデモマンガの世界」 と学会 (楽工社)\1500 ☆☆☆☆ ▲TOP
 新刊だとばかり思って買ったのだが、奥付によると第2刷となっている。書店は頻繁に行って新刊をチェックしているつもりなんだけど、こんなことってあるんだなあ。読んでみると、今回は題名のように「トンデモマンガ」が多数紹介されている。ただ、そのうち麻雀モノがかなり多く、興味のない俺にはその面白さが全然理解できない。アメコミ事情とか、ふだん目にしないものについては楽しめたのだが。これ、買わなくても良かったかも…。
(2009/01/19)


「髏漫」 井上雅彦 (ハルキホラー文庫)\600 ★★☆☆☆ ▲TOP
 買ったのはもう4年も前になる。ハロウィンの頃に表紙絵に惹かれて買ったと思うのだが、短さにもかかわらず今まで読まずにいた。というのも、作者井上雅彦の耽美的で凝った文体が少々読むのに疲れるものだったからである。「異形コレクション」の編集は見事だと感心しているのだが、この人の書いた文章を読むには、俺には少々海外文学を読んだ経験と読み解く素養が足りないような気がする。海外作家によるアンソロジーのような独特の雰囲気、日本を舞台にした物語は面白いと思えるんだけど。
(200901/16)


「恐怖箱 遺伝記」 加藤一・編 (竹書房文庫)\600 ★★☆☆☆ ▲TOP
 「超怖い話」シリーズの延長上にあるのだが、今回はちょっと趣向が凝らされている。ひとつの物語のモチーフが別の作品へと繋がり、それらが網の目のように張り巡らされている。よくまあ、これはリレー小説やアンソロジーのようでいてはるかに複雑で、よくまあこんな趣向を思いついたものだと感心させられた。同様の短編アンソロジーに「異形コレクション」シリーズがあるが、それと同じく、怪談というよりSFのイメージの強い一冊となっている。
(2009/01/09)


「がばいばあちゃん 佐賀から広島へ めざせ甲子園」 島田洋七 (集英社文庫)\476 ★★☆☆☆ ▲TOP
 いつものように、病院の売店で購入。よくよく考えると高齢者向けの本がラインナップされていて、よく考えられているなあ。がばいばあちゃんシリーズは著者の文筆者としての素養もあってか、章立ても少なく単文なので読みやすいのである。今回は中学卒業から高校生活と、同世代の若者に読ませたいようなよき昭和の物語。この後日談のような終わり方は、余韻があって実にいい。
(2009/01/07)


「超怖い話∞(エンドレス)」 樋口明雄 (竹書房文庫)\中古350 ☆☆☆☆ ▲TOP
 言わずと知れた、実話怪談シリーズの中の一冊。一念発起して前作読んでみようと思って、中古で探してみた。通巻が番号でつけられていないので、どこまで読んだかなかなか思い出せないのが不便。今回も怖い話、全然な話の玉石混淆だった。当たり外れがあるんだよなあ。今年は実話怪談でも書いてみわうかなどと考えて、そのリサーチに。
(2009/01/05)


「未確認生物学!」 天野ミチヒロ・武村政春 (メディアファクトリー)\900 ★★★★☆ ▲TOP
 今年一冊目の読書は、UMA本。なもち研究家の肩書きで近年コンビニ廉価本でUMA関係の本を続々だしている天野ミチヒロと分子生物学者武村政春の対談本で、ネットーや雪男の実在生を生物学の見地から考える、というもの。武村氏の著作については、「ろくろ首の首はなぜ伸びるのか」というのを読んだことがあるが、こういう生物学の観点からいろいろと妄想(笑)を膨らませるのは、昔のハードSFに通じるものがあって実に楽しい。本書の中では特に、「アルマス=ネアンデルタール人説」の章がよかった。名前は聞いていても、いろいろと駒かな部分ではしらないことのほうが多いものである。
(2009/01/02)


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